すとーんずわーるど

かけがえのない6つの音色を纏う原石たちへ愛を綴る。

We are SixTONES -「俺たちの歌」は軌跡で道標-

この世の中に「音楽」って何曲あるんだろう。

Spotify やら LINE MUSICやら、音楽配信サイトを見るとそんなことをつい思ってたりする筆者なのですが。

音楽なんて、無限と戦えてしまうからこそ、そのフィールドの中で、世界中のどれだけの人が自分を表現しようともがき、その結晶が誰かの心を動かし続けているのだろう。

 

もちろん、その中に作者自身が経験したことや、思ったことを綴っているものの割合は比較的多い。特に自ら作詞作曲を行い、それを歌っていたら経験を物語る曲になってしまうのは当然であり、必然。それが音楽の醍醐味だとも思う。

 

そう思って来た私はSixTONESの「俺たちの歌」という概念に脱帽した。もちろん、様々なジャニーズを知る中で10周年、20周年の節目にアニバーサリーソングとして書かれるものが存在することは知っている。

 嵐の「5x10」「5x20」、Hey! Say! JUMPの「H.our Time」、Sexy Zone の「STAGE」。

他にも各グループを代表するような曲があるんだと思う。

 

無論、彼らの曲は独自の魅力を放っている。彼らがグループとして歩んできたそれまでの軌跡と、未来への思いとを、たった数分されど数分に詰め込み、ファンへ、思いを伝えている。

 

けれど、息をするように「俺たちの歌」をパフォーマンスとして歌うグループはSixTONESくらいなのでは?と私は思う。

 

それの何がすごいって、自分たちを鼓舞する曲を自分たちが歌うことで、もっと高みへ目指す姿勢と意思と、その目標に向かってこの6人で進む意味がストレートに伝わってくるということ。その姿勢に胸を打たれた人がコアなファンになるから、結束の強いファンダムを形成しているということ。

 

今回はそんな「俺たちの歌」という概念について考察したい。

SixTONESが5/1日に6周年を迎えて、ファンとしてもより彼らの”6”に対して、彼らに敏感になるだろうこの時に、考察しておきたい。そう思う。

 

 

ちなみに、これはあくまで一人のファンとしての解釈なので深読みや推測が入ることがあるが、それは多めに見て読んでいただけたらと思います…

 

目次:

 

1. BE CRAZY

驚くべきか。SixTONESはグループとして結成し、最初にもらったオリジナル楽曲からこの概念に沿って歩んでいる。こればかりはジャニーさんの成す技と言っても過言ではないが、その意思が見えることはとんでもないことだと思う。

自分たちの姿、方向性と楽曲が重なることはこんなにいいことなのかと初めて教えてもらった曲だった。 

 

わがままにやりたいようにやるさ

「最初はバラバラだった」「喧嘩もした」「お互いのことをひどく言っていた」という過去と、「最高で最強なこの6人で」という今の彼ら。

 

相反するように見えるこの二側面がこのフレーズに本当によく表れていると思う。

 最初は、個人としてもグループとしても大人が信じられずに、本当にわがままに好き勝手していた時代があった、と本人たちは語っているところそよく見かける。

少クラで用意された衣装は着ずに、私服で何度か出演した、という話は界隈でも有名。

 

それが彼らが身も心も大人になり、デビューした今、自分のやりたいことを妥協せずに行なっているのは「やりたいようにやっている」 証拠なのだろう。

推しへの贔屓目かもしれないが、特にきょもは長期間拘束されてしまう「舞台」に対して、「グループに迷惑をかけることがあるかもしれない。けれど、自分の進みたいと思う道をでっかくしたい」と意思を表していたことが印象的だ。

 

特に最近は北斗に演技のお仕事も多くなってきたかと思えば、プロモ期間をすぎてもバラエティに引っ張りだこなJ2やこーちなんかもいる。慎太郎はその両方で半レギュラーと化したDASHや、月9まで進出している。

デビュー1年やそこらで4人がレギュラーを持っているグループなんぞ、なかなかいない。

 

結成当初は本当にわがままだったかもしれない。けれど、今となっては『いいわがまま』に変化したからこそ、TrackONEでのデビュー曲Imitation Rainの直前に持ってきて、6つそれぞれの道を行く、という思いを歌ったのではないかと思ってしまう。

 

もちろんこのパートだけではない。

 

常識なんて蹴散らして

このフレーズは秀逸だ。

「ジャニーズなんて興味なかったのに」「ジャニーズにだけはハマらないと思っていたのに」

 

こんな賞賛がSixTONESに飛び交うのは『ジャニーズ』という常識を覆すような音楽性とパフォーマンスを世に放つからだと思う。

アルバム「1ST」は明らかにジャニーズではこれまで見たことのなかったような音楽性が炸裂し、どの曲を誰に聴かせても勝負できるほどのレベルだと素人ながら思う。「うやむや」なんかはその代表例で、アルバム収録曲、というところに止まらず、ボカロ界隈や、先日のCreepy NutsさんとのANNでそのリスナーまでもをたくさんトリコにした。コメント欄を見れば、その実績は明らかだ。

 

もちろん、SixTONESは音楽面に関しては特にJrの時から、RAM-PAM-PAMのような攻めた楽曲チョイスが多い。「攻めていないと安心しない」がどこまで本音なのかはわからないけれど、だからこそついていきたいと思うTeam SixTONESの輪は広がっているのかな、と思ったりする。

 

2. 光る、兆し

この曲は言わずもがな、SixTONESの道のりをありのままに著した曲だ。つまづいたことも、辛さも、だからこそ抱く今の強い意志も、何も隠さずストレートな歌詞で歌いあげる彼らにその芯の強さを感じずにはいられない。

この曲については別途、解説ブログを執筆しているので、ぜひ見ていただきたい。

オタクのボヤキであることには代わりはないのですが…

 

ponponpinkribbon.hatenablog.com

 

個人的には

瞳、映る景色はそれぞれ違っても

心はどこかで繋がってる

が一番好きな部分だ。

これは独自の方向性を極めるSixTONESメンバー間でも言えることでもあれば、Team SixTONESがみんな違う方法でSixTONESに貢献していくことにも繋がっていて。本当にいい関係性ができているな、なんていうことを再認識させてくれる。

 

直近で言えば、6周年を迎えた5/1のANN11:00台をこの曲で締めたのにも特別な理由がきっとこの曲にはあるからなんだろうと思ったりする。

遡れば第二の初陣、NAVIGATORのカップリング、しかも一番最初に名前がくる初回限定版にこの曲を収録したのもJr時代を大切にする彼らにとって象徴的な曲だったからなのだと思う。

 

3. NEW WORLD

デビュー曲、Imitation Rainのカップリング。

SixTONESには珍しい王道アイドルソングのようで、「ここで泣きそうになった」とメンバー自身がTrackONE -IMPACT- のコメンタリーで語るほど『いい歌詞』につきる。

 

個人的にピックアップするなら

誰でもない、僕らは僕らだ。

気づかせてくれた

高め合う仲間とその手を突き上げれば

という歌詞だ。

ジェシーときょもは自分の血に悩み、慎太郎と樹は家族に悩み、そして、北斗とこーちはアイドルというものに悩んだ。

各個人が自分を作りあげる他人のアイデンティティーやポジション、レッテルに悩んだ時に一緒にいてくれた「SixTONES」というメンバー。

 

この場所に賭ける、と腹をくくった証のデビューでのカップリングであることで歌詞の説得力を遺憾無く発揮する歌詞だ。

 

「辛い時に一緒にいてくれた」

「手を離さないでいてくれた」

「自分の居場所を見つけてくれた」

 

彼らにとって大切なことに気づかせてくれたのがメンバーであって、そんな人たちとだからこそ、高く拳を突き上げて、トップへいきたい、という強い思いが感じられる。

 

そして同時デビューしたからこそ双方が比べられることも多く、ファンが思う「彼らは彼ら」の心理をしっかり「わかってるよ、大丈夫だよ」と先回りして伝えてくれるところがいかにも気にしいでファン思いな彼ららしいと常々思う(深読み)

 

アイドルソングとしてこれを歌うことで、あくまでアイドルでありながらアイドルだけに尽きない、自分達だけのSTYLEになっていく。

ストーリーとしても美しすぎる楽曲だ。

 

4. NEW ERA

いや、何事? これが私の初めて聞いた時の感想だったことを鮮明に覚えている。

特に樹のラップは「俺たち感」としては代表的だろう。

ほら見ろこのmasterpiece

強気。臨戦態勢。田中家魂最強。

 

感じる Flow 6つのtone 奇跡的なbeats

6(Six)の(TONES)。離れて一緒になって奇跡的に集まった音色たち。グループ名の由来。

 

No fake ありのまま this is me

「初のNO CG」がコンセプトであり、等身大の彼ら、というテーマとの親和性のよさ。

そしてなんとなくNEW WORLDの「僕らは僕らだ」的なニュアンスが彷彿させられる。

 

まるで映画でみるようなワンシーン

SixTONESはストーリーが少年ジャンプって言われるのも無理ないわ。

 

樹のラップがSixTONESの強気の部分を表している。

誰よりもSixTONESが最強だって自信を持って言葉にして伝えてくれる樹だからこその魅力が発揮されている気がする。

 

その一方で、ここはあくまで表向きのゴリゴリのいわゆる「治安が悪い」という部類に入るSixTONESであって、主に手をとった人が聴くであろう"落ちサビ"にはしっかり弱い部分も見せてくれるジェシーがいる。

 

ずっと感じていた

時に厳しさも、優しさも

We're not alone

果てしない、果てしない one way

限りない、限りない one dream

全てを胸に乗せて。

もはや説明などいるのか?という歌詞のバランス。

 

いつだって、どんな悔しさすらもトップになりたい、という夢を叶えるために仲間と共にそれをバネにするのが彼らであって、だからこそ夢を追う今がある。

 

アニメに関しては本当に疎く、実際のストーリとのリンクはよくわからないのだが、あくまでSixTONES3枚目のシングル、デビュー1年目最後のシングルでこの歌詞を詰め込んだと考えると「意思表示」だと強く感じた。

 

5. ST

きっとどの曲よりもSixTONESそのものを表す曲。

 

SixTONESの「ST」ones

一番の1「ST」

 

有名なフレーズを借りるなら、明らかに

SixTONESSixTONESによるSixTONESのための歌」だ。

 

音楽を大切にする彼らがグループとして結成してから5年経って、やっと世に出すことのできた「アルバム」という成果物。もちろん「1ST」は一見とてもシンプルな名前に見えるが、感慨深さを同時に抱かせる。

 

だからこそ今までの自分たちを歌う曲とは一味違っていたのだと思う。

曲調は王道ロックという力強さ(よく知らないので反論はあるかも知れない)

ただ歌詞は全体的にネガティブに寄っている。サビですらも「完璧だなんて間違ったって思うな」だ。

 

本当に憶測にしか過ぎないが、このアルバムはもちろん、激動の1年を通して問いかけることがきっと彼ら自身も多かったのだと思う。

だって、気にしいな彼らのことだ。悩まない訳がない。

それすらも表現し、自分たちを鼓舞して伝えるのが彼らなんだなと再確認させられた。

 

衝撃的だったのは

もはや満身創痍でゴールしたとして

そんなんで満たされるそれしきの理想なのか、なあ?

最果てだなんて簡単に割り切るな

空が青い理由も、まだ知らないままだ

という2番に当たるフレーズだ。

 

今までは果てしない未来を歌っていた。ひたすら、闇雲にも見えるように、どこか高いところ、というようなイメージだった。

けれど、様々な楽曲を通して得た『GD大賞』『ORICON新人セールス』という賞賛からゴールした先すらもこの1年で見据え始めたのだろう。

小さな一歩かも知れないが、「世界」に対しても『MTV』という一歩を踏み出し、海外への認知も広まった。

 

彼らはこの一年で冗談で「自信ついちゃった〜」といえる程「自信をつけた」のだと思う。

 

だってDance All NightやMad Love、最近で言えばCall meのような英詞に関しても発音が見違るほど綺麗になっている。

もちろん、うやむややBellaのような曲にまで対応力を見せる歌唱力だって毎回上がっていく一方だ。

 

ハードルは「余裕」で超える、そのスタンスができていった1年。

彼らにとってもたくさんのことを成し遂げた1年だったと思うし、前述のように多くの賞賛を浴びたと思う。

 

でも、それでも彼らは満足しない。いくら果てしないところに行ったって、自分たちの理想はもっともっと高いところにあって、それをひたすらに追いかける、その魂が強く強く、聴く者の心を揺さぶるのだ。

だから

冷めない熱を感じて今始まった

のだ。SixTONES第二章が。

 

遥か先にゴールを見据えた旅が、今、始まりを告げたのだった。

 

終わりに

いかがだっただろうか。もちろん自己満足でスト担なんぞものが近くにいない筆者がどこにも吐き出せない考えを長々と語ってきた訳なのだが、SixTONESという唯一無二のグループが歌う、「俺たちの歌」が意味するところ、そしてその良さを少しでも感じ取ってくれていたなら筆者としても嬉しい。

約6000文字を超えるこのブログをここまで読んでくださったことに感謝だ。

 

これを書いてみて思ったのは、下積みが長く、ありふれた言葉では表せない程のことを経験してきた彼らにとって、6人で6人が『自分たちが自分たちであること』を一番大切にしているんだと思う。

 

だからこそ自分たちの方向性・意思を世間に提示するような歌詞をシングル曲で多く使ったのだと思う。今回取り上げこそしなかったものの、Imitation RainやNAVIGATORも相当な「俺たちの歌」であると思う。今後どこかで取り上げたいとは思っているので、乞うご期待を願う。

 

そして。これらの曲は彼ら自身が書き上げたものではない。それぞれの曲を担当する作詞家のTeam SixTONESSixTONESを理解してくださった上で生まれた名曲たちであると思う。その表現力と熱量には頭があがらない。

 

しかし、これが可能になるのはあくまで本人たちの築き上げてきた実力とSToryの賜物だ。

だからこそ、SixTONESにはどうか「俺たち6人の歌」を軌跡と道標にして欲しいと一ファンとして願う。

 

 

「俺たちの歌」がこれからのSixTONESを輝かせると願って。

 

 

読んでいただき、誠にありがとうございました。

2021.5.3